今回は、歯石除去などの口腔ケアに使用する機材の紹介です。
歯石除去(スケーリング)、抜歯処置に使用する機器セットです。
歯石除去(スケーリング)に使用する超音波スケーラーです。
歯ブラシなどの歯磨きなどでは落とせなくなってしまった、歯石を超音波の衝撃で破壊除去します。
先端のチップは除去する部位(歯の表面や歯周ポケットなど)によって形状の違うものを使用します。
チップの装着する部分にはLEDライトが装備されているので口の奥の暗い場所でもしっかり除去できます。
超音波スケーラーで歯石を除去した後の、歯の表面を綺麗に磨く作業が大切です。
先端のラバー部分に磨き剤(粗目→細目:仕上げ)をつけて磨きます。
スケーラーで取れなかった細かい歯石の除去と、スケーラーによって歯の表面:エナメル質に出来た凸凹を滑らかにします。
施術後の歯垢の再付着を予防します。
歯石を取って終わりではなく、その後の歯磨きガムや歯周病予防のサプリメントなどでの予防もとても大切です。
善玉菌のサプリ、インターフェロンでの歯周病予防などいろいろその子にあった予防方法をご相談させて頂きます。
重度の歯石付着のケースでは、抜歯を考えないといけないケースが多くあります。
歯には、根っこ(歯根)が2本、3本あるもの(前臼歯、後臼歯)があります。抜歯するときには歯根を分割して抜かないといけない場合があります。
その時に使用するのが上の写真のマイクロエンジンです。
歯根を分割する時に使う先端部分になります。
抜いた後、歯槽骨(歯の土台となる骨の部分)を削って滑らかにします。抜歯した後の歯茎への刺激を軽減します。
犬種では、M.ダックスフント、T.プードルで重度の歯周病が多く見受けられるように感じます。お口が大きい分、口の中が乾きやすかったりするからでしょうか。特に気をつけてあげてください。
下顎の歯周病が重度になりますと、下顎骨の融解が起きて、骨折(下顎骨折)しやすくなります。
スケーリングは原則的に全身麻酔下での処置となりますので、気になっている方は高齢になる前に早めのご相談をお勧めします。
すでに高齢だったり、持病を持っていて全身麻酔が心配な患者さんの歯周病ケアのご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。